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2018年10月19日 / ,

これでいいのか日本の医療?  第9話 自然治癒力と環境因子

宇宙戦争という映画をご存知ですか?


ミッション・インポッシブルでは、鮮やかな活躍で地球を救ったトム・クルーズですが、この映画では圧倒的な力を持つ宇宙人による地球侵略を前に、なすすべもなく逃げ惑います。人類を圧倒し、地球制圧間近となったとき、油断した宇宙人は宇宙服を脱いでしまい、地球上のウィルスや細菌に感染し、絶滅してしまうという映画でした。

私たちの周りには、細菌、ウィルス、真菌、寄生虫など、健康を脅かす様々な病原体がいます。一方で、私たちの腸内には、私たちの体を構成する細胞よりも多い500〜1000兆個もの腸内細菌がいます。鼻や口の粘膜や、皮膚表面にも常在菌がいて、私たちがホメオスタシスを保つために、協力してくれています。私たちは、これらの細菌と共存しながら、病気の原因となる病原体を免疫の力で着実に排除し、からだを守っています。


一方、人間の体は約37兆個の細胞でできています。そのうち約1%が、毎日新しい細胞に生まれ変わっています。このとき、一定の確率で細胞分裂が正常に起こらず、がんができてしまいます。なんと、毎日2000〜3000個のがん細胞ができていると言われています。がん細胞で体が置き換わってしまいそうですが、リンパ球や葉酸を初めとするビタミンが、がん細胞を毎日退治して、私たちの体にがんができるのを防いでいます。

成長ホルモンは、子供さんでは発育を促進するホルモンですが、大人では、弱った細胞を修復したり、新陳代謝を高めたり、私たちが寝ている間に、体のメンテナンスをしてくれます。筋肉痛がぐっすり寝た翌朝よくなったり、日中の肌のダメージが修復されるのは、成長ホルモンのおかげです。ホルモンの他、ビタミンなどの栄養素も、体のメンテナンスに重要な役割を果たしています。

このように、私たちには、体の内外から健康を脅かすものを監視し、脅威から体を守る自然治癒力があります。この鉄壁とも言えるシステムがうまく機能すれば、病気になることはなさそうです。西洋医学は病気の原因を探しますが、私は、むしろこの自然治癒力を妨げる因子が、慢性の病気を引き起こす原因になると考えています。そして、私たちが毎日生活する環境、食事、睡眠、生活習慣などが、治癒を妨げる因子に大きく関わっているのです。

次回より、環境因子を1つずつ取り上げ、具体的に私たちの周りにあるリスクについて、お話しします。

朴澤 孝治

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