2019年03月29日 / ー シリーズ:教えて!朴澤院長, ▶︎【 院長の部屋 】
正しい理解で健やかな毎日を。
舌の病気のおはなし
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堀ちえみさんが、ステージ4の舌がんを公表され、治療を受けたことから、舌の病気に関心が集まっています。
舌がんは、舌にできる扁平上皮がんで、飲酒、喫煙、刺激の強い香辛料の刺激、虫歯や、歯があたるなどの慢性の機械的刺激が原因でできます。粘膜にできる癌ですので、必ず粘膜に潰瘍ができます①。 舌の中央や先端にできることはほとんどなく、側縁に多く発生します。2週間以上、口内炎②が治らないとき、白③、または赤い斑④、硬いしこりができた時は、耳鼻咽喉科を受診して下さい。
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一方、癌を心配するあまり、舌の正常な構造を癌と勘違いしてしまうことがあります。舌の奥に一列に並ぶ、球状に盛り上がった有郭乳頭や、舌の奥の側縁にあるヒダ状の葉状乳頭など⑤は、よく見ないと見つからないので、がんと心配される方がいます。また、舌は、栄養状態をよく反映します。亜鉛や、ビタミンが不足すると、味覚が低下するとともに、痛みが出たり、舌の表面に、しわ⑥ができたりします。逆流性食道炎があると、舌が黒く⑦なります。体調にも影響するので、舌をチェックする習慣を持つのもいいですね。ただし、余り心配しすぎないようにお願いします。
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日ごろから、鏡で口内をチェックしたり、気になる病変や症状が続く場合には、早めに受診しましょう。
院長 朴澤孝治