統合メディカルケアセンター「Tree of Life」

2022年10月07日 / , , ,

うつ病と診断される前に、自律神経のバランスを整えましょう!

 

 

 

 

 

うつ病と診断される前に、

ケアしなければいけない病気の筆頭は自律神経失調症です。

 

自律神経失調症はとても不思議な病名です。

患者さんは、この病名をつけられると、妙に納得されます。

診察台にお座りになり、第一声が

『私は自律神経失調症です』

とお話になる患者様もいます。

 

ところが、自律神経失調症は、

自律神経の検査をして診断されるわけではありません。

病院の検査で異常がなく、

患者様の訴える症状の原因がわからない時に、

医師が仕方なくつける病名です。

いったいどのように自律神経の具合が悪いかもわかりませんし、

自律神経失調症を治す薬もありません。

 



 

自律神経は、何やら得体の知れない物のようですが、

ちゃんと見ることができます。

これは、私が、米国ハーバード大学に留学したときに、

内耳の自律神経を世界で初めて観察した写真で、

数珠状の黒い繊維が交感神経です。

自律神経は、全身にはりめぐらされ、

私たちが環境に適応して生活できるように調節してくれています。

自律神経は、アクセル役の交感神経と、

ブレーキ役の副交感神経のバランスが大切です。

 



 

『自律神経のバランスを取りましょう』

という本が沢山あります。

現代はストレス社会で、交感神経が優位ですから、

副交感神経を高めることで

自律神経のバランスを取りましょうという内容のことが多いようです。

これは、ある意味正しいのですが、

すでに体調を崩してしまった人には間違いです。

交感神経が活発な時は、それなりにやる気もあり、

きついなーと思いながらも体は動き、体調は比較的いいのです。

この段階で、副交感神経を高めて、バランスを取るのはいいことです。

 

自律神経は見ることができるように、

そのバランスを検査することもできます。

一般の病院では行っていませんが、

当院では、脈拍の変化から、自律神経のバランスや、

肉体疲労の程度を検査しています。

 



 

体調不良を訴えて当院を受診された

240名の患者様の自律神経の検査をすると、

半分以上の方は交感神経がすり切れている状態でした。

副交感神経機能は、保たれていることが多いので、

相対的に副交感神経が優位となり、

何となくからだがだるい、

やる気がでないといった症状の原因となっていました。

 

この状態の方の副交感神経を高めると、

さらに自律神経のバランスは崩れてしまいます。

そうすると、体がだるく、だらだらして、

いつまでもベッドから起きられない。

仕事、勉強をしたくないという状態になり、

問題はさらに悪化します。

 

ご自分の自律神経のバランスが、

今どうなっているかを知ることが大切です。

自律神経の検査を受けると、

はっきりと自分の体調を目で見ることができます。

 



 

検査結果をお話しすると、

患者様はまるで言い訳をするようにご自分の生活の問題点を話し始めます。

睡眠不足、食事が不規則、仕事のストレスを抱えている、

介護で疲れがとれない、休みが取れない、・・・・・・・・などなど

そして、ご自分で日常生活を注意されるようになります。

 

睡眠不足の場合は副交感神経の機能低下が見られます。

副交感神経がすり切れてしまっている方には、

まず睡眠を十分に取り、体を休めること、

温泉旅行などリラックス出来る趣味をお勧めします。

交感神経、副交感神経共に低下している方は、

以前お話しした睡眠時無呼吸症候群の事が多いので、その治療が必要です。

 

仕事が忙しい方、ストレスを感じている方は

交感神経の機能低下が見られます。

交感神経がすり切れてしまうと、

薬をのんでも、いくら体を休めても回復しません。

ご自分が楽しみながら、

軽く汗をかくくらいの有酸素運動をすることが

交感神経を回復させるのに有効です。

ウォーキングや、ラジオ体操、

ヨーガの太陽の礼拝、チベット体操などがお勧めです。

 

最初は体を動かすのがおっくうですが、

運動を始めると体調がよくなるのを実感できます。

1日15分の運動の習慣を毎日の生活に取り入れると、

交感神経が再生します。交感神経が戻ると、

自律神経のバランスがとれて、体調が回復します。

 

1970年代にハーバード大学のグループが

自律神経をコントロールする方法を研究しました。

最も、有効だったのは、呼吸を調節することでした。

 



 

自律神経が作用する発汗、心臓の拍動、呼吸、消化などのうち、

自分の意志で変えることができるのは呼吸だけです。

呼吸を早くすると、交感神経が高まり、

深呼吸すると副交感神経が高まります。

さらに脳内で自律神経を制御している

『幸せのホルモン』セロトニンも呼吸法で増やせることがわかりました。

 

呼吸を整えることで、

向精神薬から離脱された方も沢山いらっしゃいます。

 

院長

 

 

 

YouTube 解説はこちら下矢印

 

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