2022年11月29日 / ーYouTube, ▶︎ アレルギー体質改善, ▶︎【 院長の部屋 】
日本では花粉症や、喘息、アトピー性皮膚炎など、
アレルギーで悩まれる方が、増加の一途です。
よく、ヨーグルトを食べて、
アレルギーが良くなったと言う話を聞きます。
ヨーグルトには乳酸菌が沢山含まれているので、
腸内環境を整えることが出来るそうです。
どうして、アレルギーと腸内細菌は関係があるのでしょうか?
アレルギー反応はIgEというタンパク質が、
肥満細胞と呼ばれる細胞表面にある受容体に結合することで始まります。
このIgEは、通常では血中濃度170IU/ml以下ですが、
1000を超える方がいらっしゃいます。
こうなるとアレルギー症状が強くなり、
重症のアトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎などを発症します。
この様な方の治療として、ゾレアという、
IgEを無効化する抗体を注射する方法があります。
大変高額な治療のため、
重症のアレルギーを持った方に限定した治療法です。
IgEの産生が抑えられるわけではないので、
注射を継続しないと症状が抑えられないという欠点もあります。
ここ数年の当院での研究で、
腸内細菌の善玉菌を増やすことで、
IgEの産生が抑えられることがわかりました。
IgEはリンパ組織で産生されますが、
体のリンパ組織の60~70%は
小腸の周囲のパイエル板にあります。
パイエル板は腸内細菌から大きな影響を受けており、
悪玉菌が増えると、パイエル板のリンパ組織が暴走します。
腸内環境を改善することで、
パイエル板のリンパ球の暴走が止まり、
アレルギーを改善する事ができるのです。
乳酸菌は、6属100種類以上もあります。
私たちの腸には、
何種類かの乳酸菌がミックスして生着しています。
腸内に生着している細菌をまとめて腸内細菌そうと呼びます。
それぞれの人の腸に相性のいい乳酸菌しか、
腸内細菌として生着できないので、
腸内細菌そうは、1人1人違います。
生まれたばかりの赤ちゃんの腸に、腸内細菌はいません。
その後の、生活環境や、食生活で
徐々にその人特有の腸内細菌そうが形成されていきます。
お母さんと、子供さんの腸内細菌は異なりますし、
血液型によっても、異なります。
いくらヨーグルトを沢山食べても、
ほとんどの乳酸菌は胃酸で破壊されてしまい、
うまく腸に入っても相性が悪ければ生着することなく、
便となって出てしまいます。
かえって、タンパク質が多いので、
腸内の悪玉菌を増やしてしまう危険すらあります。
腸内細菌を正常化する最も良い方法は、
ご自分の腸内に生着した善玉菌を育てることです。
腸内の乳酸菌を育てるサプリメントを、
2~3ヶ月間、服用していただくと、
頑固な便秘や、下痢等の消化器の症状が改善すると共に、
約60%の方でIgEが減少しました。
すでに50名以上の方が治療を受けられていますが、
グラフのように、9150もあったIgEが、
1年間で829まで低下した例もあります。
アレルギー症状も改善し、
抗アレルギー剤やステロイドの内服や吸入を
中止できた方もいらっしゃいます。
近年、増加の一途のアレルギーですが、
腸内環境を整えることで、薬に頼らなくても、
アレルギー症状を改善することができます。
悪玉菌の餌は、お肉をはじめとするタンパク質、
善玉菌の餌は食物線維です。
油っぽいお肉は控えめに、食物繊維の多い食事を心がけましょう。
腸内環境を良い状態に保つことができます。
院長
・アレルギー調査結果の解説
・アレルギーがある人・ない人の違い
・IgEはどこで作られる?
・アレルギーと腸の関係
・善玉菌を育てるプレバイオティクスとは?
・ドクター朴澤 体験談
・アイゾパシー療法とは?
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