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2020年03月09日 / 

花粉症の方のための新型コロナウィルス対策

3月は、花粉症の症状がピークになる時期ですが、例年、B型インフルエンザの流行もあり、今年はこれに加え新型コロナウィルスも心配されます。花粉症とウィルス感染の両方から私たちを守ってくれる物があるといいですね。花粉症の方むけに、花粉対策と、ウィルス感染予防のためのヒントをまとめました。

コロナウィルス関連新型肺炎のニュースが連日報道されています。目に見えないものだけに、恐怖が募ります。でも、コロナウィルスの特徴をつかめば、過度に恐れることはありません

 

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コロナウィルスは、空気感染は起こさず、皮膚を通しての感染もありません。必ず、感染した患者さんの体液、例えば痰、鼻水、唾液、便などを介して感染します。感染経路は、鼻、口、そして目です。傷がなければ皮膚からうつることはありません。くしゃみや咳で、ウィルスは2メートル飛散します。患者様の半径2メートルは感染のリスクがあります。患者さんが咳をした時に飛んだ痰が付着した部分や、鼻をかんで粘液が付いたままの手で触ったドアノブやつり革で、インフルエンザなど通常のウィルスは2〜8時間で死んでしまいます。ところが、新型コロナウィルスは数日間も生き延びる事が大きな問題です。

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ウィルスが付いている部分を触ってしまっても、感染しません。その手で、目や口、鼻を触ると感染します。手を洗えば、ウィルス量を減らすことができます。コロナウィルスはアルコールに弱いので、手指やまわりの物をアルコール消毒することは、とても効果的です。手洗いを1日10回以上行い、マスクをすることが推奨されているのはこのためです。

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花粉症の患者さんは、マスクをすることが多いので、口と鼻は守られていますが、実は目が盲点です。コンタクト・レンズよりメガネ、ゴーグルが安心です。目がかゆいからと言って、何かに触った手で、むやみに目をこすらないで下さい。手洗いするまでは、手を自分の肩より上に上げないルールを守りましょう。

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エアロゾルという体液が蒸気化した中にもウィルスはいます。通常は見えないエアロゾルですが、寒い日には白い息として見ることができます。そうですエアロゾルは、患者さんのごく近くに限られていて、濃厚な接触をしない限り、エアロゾル感染は起こりません。WHOの担当者がマスクをしながら、感染予防にマスクは必要ないと発言したのには、驚きました。やはり、マスクは大切です。花粉症からも、マスクは私たちを守ってくれます。

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ウィルスが、私たちの細胞に入り込むには、受容体が必要です。インフルエンザは上気道の粘膜に受容体があるので、喉の粘膜に感染します。新型コロナウィルスが利用する受容体はACE2受容体で、気道では、肺の最深部にあるII型肺胞上皮細胞に多くあります。新型コロナウィルスは、この細胞に入り込み増殖し、肺炎を起こします。ウィルスがどのように肺の深部まで到達するかはまだ明らかではありませんが、ウィルスが口の中に入っても、喉や鼻の粘膜では増殖しません。ウィルスは、自分で動くことができないので、うがいをすることで体外に排出することが可能です。頻回のうがいは大切です。それじゃ、アルコール消毒にお酒を飲もうかと考えた人はいませんか?ウィルスを殺すには70%以上のアルコールが必要です。ビールやワインではダメで、度数の高いウォッカしかないです。

 

換気も推奨されています。ウィルス感染した患者さんの病室では、患者さんが排出するウィルスの空気中の濃度を下げて二次感染を防ぐため、頻回に換気を行います。でも、皆さんのご自宅の空気中にコロナウィルスはいません。不特定多数の人が集まる場所の換気は必要ですが、ご自宅で換気する意味はありません。むしろ換気することで、花粉が室内に入ると、花粉症の症状を悪化させます。不用意に目をこすってしまい、感染のリスクをかえって高めます。花粉症の方は、例年通り、窓を閉め切った方が、花粉症にも、コロナウィルス感染予防にも、正しい対策です。ご自宅にウィルスを持ち込まないよう、帰宅時に、手洗いとうがいは必ずしましょう。

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体の外で働く、花粉とウィルスに対するバリアには、マスクがあります。そして、体の中で働く防衛システムには、ビタミンCとDが大切です

 

ビタミンCは、アレルギー症状を起こすヒスタミンを抑える働きがあります。更に、酸化ストレスを減らして、アレルギー反応を抑えます。一方、ビタミンDが欠乏すると、IgEや好酸球というアレルギーに関連した細胞が増え、アレルギー症状の悪化につながります。ビタミンCとDを摂ることで、からだの中で起こるアレルギー反応を抑制することができます。

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インフルエンザや新型コロナウィルスなどのウィルス感染に対して、ビタミンCとDは、私たちの免疫力をアップさせることで対抗します。

 

ビタミンCは、最強の抗ウィルス作用があり、リンパ球の働きを活性化し、体内のウィルスを排除する白血球の機能を強化します。高濃度のビタミンCを点滴注射すると、内服する以上に体の隅々までビタミンCが行き渡り、高い効果が得られます。当院で定期的にビタミンCの点滴注射をされている方は、皆さん、風邪を引かなくなったと喜んでいらっしゃいます。

 

ビタミンDも、ウィルス感染対策に大切です。ビタミンDは、太陽の光を浴びることで、体の中で作られます。冬は日照時間が短く、血液中のビタミンDは夏に比べて少なくなります。慈恵医大の研究グループが、6〜15才の子供さんにビタミンDを12月から3月まで毎日服用させたところ、インフルエンザを発症したのは10人に1人のみで、ビタミンDを服用しなかった場合の半分に抑えられたそうです。予防接種より効果的にウィルス感染を予防する事が証明されました。私を含め当院スタッフは、毎年、11月から3月の5ヶ月間、ビタミンCとDを毎日内服します。インフルエンザの患者様が沢山来院しますが、二次感染を防ぐ事ができています。

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マスクをするように、ビタミンCとDをこの季節に摂ると、花粉症にもウィルスにも効果的なバリアを体の中に張ることができます。杉の木も、緑から茶褐色に変わり、正に花粉を飛ばそうとしています。花粉は目に見えますが、その対策は、新型コロナウィルスの対策と実は共通しています。ちゃんとガードすれば、花粉症からも、新型肺炎からもご自分を守ることができるのです。

院長

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