2024年03月04日 / ーYouTube
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『酒は百薬の長』と言います。
西暦1世紀に中国の『漢書』に記されています。
適度な酒はどんな薬にも勝る効果がある。と言う意味です。
旧約聖書にも、
酒は度を超さなければ、人にとって生命そのものに等しい。
と記されており、修道院で、お酒が造られていました。
洋の東西を問わず、
古くからお酒を、薬として飲んでいたことがわかります。
現代医学の薬の歴史は、ほんの100年足らずですが、
薬酒の歴史は、紀元前に遡ります。
西暦1年に、ローマ時代の医師ディオスコリデスが書いた、
植物、薬草の本、マテリアメディカには、
57種類の薬酒が記載されています。
植物は、動くことができないので、
細菌や、カビ、害虫から自分を守るために、
様々な物質を作り、持っています。
このファイトケミカルという物質は、
人にとっても有益な作用があることがわかってきました。
ブルーベリーなどに含まれるポリフェノール、
大豆に含まれるイソフラボン、
ニンジンに含まれるβ-カロテン、
トマトに含まれるリコペン、
ブロッコリーに含まれるルテインなど、
皆さんもお聞きになったことがあると思います。
漢方薬は、煎じることで、植物の有効成分を抽出し、薬にします。
薬酒は、アルコールに溶かすことで、
有効成分を取り出しています。
薬酒と聞くとまず思い浮かべるのは、養命酒でしょう。
世界には、国それぞれの養命酒があります。
イタリアの食後酒で、
ヴェッキオ・アマーロ・デル・カーポというリキュールがあります。
数種類の薬草を含み、古くから薬酒として飲まれてきました。
アマーロとは、イタリア語で、苦いと言う意味です。
溶け出した薬草の成分が、苦味の素になります。
私たちは、舌にある味蕾で、味を感じます。
甘味、苦味、塩味、酸味、うま味を感じるセンサーがあります。
甘味、うま味を感じるセンサーは1種類しかありませんが、
苦味を感じるセンサーは25種類もあります。
甘味は1種類しかありませんが、
苦味には25も種類があることになります。
25の苦味の組み合わせで、
薬酒には、とても沢山の味があることがわかります。
薬酒の味を楽しみながら、
睡眠を助けるナイトキャップとして、
食欲を増進する食前酒として、
消化を助ける食後酒として、
毎日の生活に薬酒を取り入れると、
人生がより豊かになります。
私が、よく伺う
薬酒バー『ソース』の相澤さんと
薬酒の楽しみ方を、
YouTubeでご紹介しています。
是非、ご参考にして下さい。
ところで、今年2月に厚生労働省から、
『健康に配慮した飲酒に関するガイドライン』
が出されました。
ここでは、アルコール摂取量を以下の式で表します。
飲んだ量(ml) X アルコール濃度(度数/100)X0.8
例えば、アルコール濃度5%のビールを500ml飲むと、
アルコールを20g摂取したことになります。
1日のアルコール摂取量を
男性では40g以下、
女性では20g以下にする事を
ガイドラインでは推奨しています。
人によって、
お酒に強い人、弱い人がいます。
これは、アルコールを分解する酵素が多いか、少ないかで決まります。
ご自分にとって、どの程度のお酒が適量なのかを知る方法も
ユーチューブでご紹介していますので、
こちらもご参考にして下さい。
適量を守りながら、
是非、お酒を楽しんで下さい!
院長
YouTube解説はこちら
薬より歴史の深い薬酒の世界 パート1
薬より歴史の深い薬酒の世界 パート2
薬より歴史の深い薬酒の世界 パート3
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