統合メディカルケアセンター「Tree of Life」

2015年01月10日

Vol.01 スギ花粉症の体質改善

一生つきあわなくてはいけない病気?

いま、日本人の4人に1人はスギ花粉症です。宮城県は、全国でも9番目にスギ花粉症患者さんの多い県です。花粉症の人が、マスクを買ったり、薬を買ったりして、スギ花粉症のために1年に使う金額は平均1万2千円と言われており、日本全国で約600億円にもなります。最近は、小さな子供さんも発症するようになりました。幼稚園に入園し外遊びの機会が多くなり、スギ花粉に暴露されるようになる4~6才が発症のピークとなっています。スギ花粉症は遺伝するので、お父さんかお母さんが花粉症ですと、子供さんが発症する可能性が高くなります。一方、スギ花粉症歴の調査では、20年以上花粉症で悩まれている方が22.3%、10年以上の方が23.9%、5年以上の方は14.8%となっています。加齢により、症状が軽くなったとおっしゃる方もいますが、大規模な調査の結果では、高齢者の花粉症の罹患率は若年者の罹患率と変わりませんでした。一生つきあわなくてはいけない病気と言えます。

では、皆さんは、スギ花粉の飛散時期はどのように過ごされていますか?抗アレルギー剤を病院でもらう。薬局で、アレルギーの薬を買う。マスクをする。ハーブティーを飲む。ヨーグルトを食べる。などなどスギ花粉症は日本の国民病ともいえますので、その治療方法はたくさんあります。でも、いったいどの方法がよいのでしょうか?現在、日本のスギ花粉症治療の主体は抗アレルギー剤です。アレルギー症状を抑える薬ですので、いくら飲んでも花粉症は毎年発症します。花粉の飛散量が多ければ、症状を充分に抑えられなくなります。現在の治療に満足している患者さんは1/4しかいないとの報告もあります。しかも、花粉症の薬を飲むと、眠くなるなど副作用もあります。たった一錠の薬でも「ウィスキーのシングルを3杯飲んだ」と同じくらい眠くなることもあります。アメリカでは、自動車を運転する人に、アレルギーの薬を処方すると罰せられる州もあるほどです。花粉症の薬を飲んだら、車の運転にはくれぐれも気をつけてください。
スギ花粉に対するアレルギー体質の改善方法としては、「減感作療法」というスギ花粉のエキスを、定期的に注射する方法がありました。3~5年治療して50%程の有効率しかありませんでした。しかも蜂アレルギーの人が蜂に刺されるような治療ですから副作用も多いものでした。2014年より、「舌下免疫療法」が開始されます。内服するので、通院の手間が省けますが、毎日の内服を3年間継続することが必要とされています。

体質を改善してくれるレメディ

当院でお薦めしているのは「スギ花粉の体質改善レメディ」をスギ花粉の飛散する2ヶ月間内服する方法です。10年前から800人以上のスギ花粉症患者さんを治療していますが、最初の1年で70%の方が楽になり、3年続けると90%の方が薬を飲まなくても春を快適に過ごせるようになります。なかなか100%効く治療方法はありませんが、この治療の有効性はかなり高く80%の患者様から高い満足度の評価をいただいています。抗アレルギー剤を服用していた患者様の、
『先生いつまでこの薬をのめばアレルギーが治るのですか?』
という質問から開発が始まった治療ですが、10年が、経過し、全国的な二重盲検による本格的な臨床試験も経て、その効果は確立されつつあるように思います。体質改善をすると、アレルギー症状が出る花粉の飛散量が、徐々に多くなってきます。つまり、少しの飛散では症状が出ないが、ある一定量を超えて花粉が飛ぶと症状が出てしまう、この量が毎年体質改善を繰り返すことでだんだん多くなっていき、最終的にいくら花粉が飛んでも症状が出ないようになります。体質改善はなかなか一朝一夕には起こりません。体質改善開始後、一ヶ月を過ぎる頃より、徐々に症状の改善を実感されることが多いようです。不思議なことに、一粒飲んだときから、体調が変わり楽になったという方もいらっしゃいますし、1年目は、全く効果を感じなかったが、2年、3年と続けるうちにようやく効果が出た方もいらっしゃいます。人によって体質がそれぞれ異なるので、効果が出始める時期にも差が大きいようです。

アレルギー体質が変わりますので、鼻や目の症状が改善するのはもちろんですが、喘息や、皮膚炎まで良くなっていくのには、皆さん驚かれながら、喜んでいらっしゃいます。毎日2回、ステロイドの吸入をしないと、喘息発作をおこしていた方も、体質改善で症状が改善し、ステロイドの吸入もやめることができた方もいらっしゃいます。花粉症がひどいと、耳の中や、のどまでかゆくなり、ボーとしてしまう方もいらっしゃいます。抗アレルギー剤の副作用で眠いのか、アレルギーでボーとしているのか、よくわからないままに春が過ぎていくと、嘆く患者様もいらっしゃいます。こんな方も、体質改善をすると、大変楽になったと喜んで下さいます。

長年の悩みが解決した!

喘息を合併している患者様は、一時的に症状の悪化を診ることがありこの治療を始めるときに喘息の薬を服用するなど注意が必要ですが、●妊娠中の方 ●授乳中の方 ●合併症があり薬が飲めない方 ●小さな子供さんでも副作用の心配なく、体質改善を行えます。この治療は、スギ花粉に対する体質改善なので、ハウスダスト、ダニなど他のアレルギーには全く効果がありません。複数のアレルギーをお持ちの方が、体質改善を希望されるときは、スギ花粉の体質改善が終了後一ヶ月空けてから、次の体質改善を始める必要があります。たとえば、春はスギ花粉の体質改善、秋はブタクサの体質改善、冬はハウスダストや、ダニ、イヌ、ネコなどのアレルギー体質を改善している方もいらっしゃいます。日本でアレルギーを起こす吸入抗原のほとんどすべてで体質改善が行えます。最後に、患者様からのお手紙を紹介します。

先生、お世話になっております。先生から勧められ3年間体質改善を続けましたが、今年は本当に症状も軽く、治ったと思うくらいです。以前は、花粉症の季節になると外に出るのが怖く、目と鼻と口を取り外して洗えればどんなに楽かと常に考えておりました。正直、半信半疑で受けた治療ですがこんなに効果が絶大だとは、ただただ感謝の一言です。これで、20数年間悩み苦しんでいた花粉症から解放されました。先生、本当に有り難うございました。

来年は、あなたも体質改善に挑戦してみませんか?