2019年10月04日 / ▶︎ 仙台ボイスセンター
吃音症や早口症など、発話の流暢性が障害される疾患について知識を深めました。この大会の最大の魅力は、専門家と当事者、両者の話を聞くことができるところにあると感じました。吃音のある専門家も複数おられ、堂々とどもり、堂々とプレゼンテーションをされる姿には、心を揺さぶられました。
昨今、吃音症の認知度が徐々に上がってきていますが、治療を行っていると、当事者に対する周囲の理解や配慮が十分ではないと感じることがあります。改めて、吃音症についてご紹介したいと思います。
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▼ 吃音症について
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〔 原 因 〕最大の原因は“持って生まれた体質”。育て方や性格は関係しない。
〔 割 合 〕成人は100人に1人、幼小期は20人に1人
〔 治癒率 〕3年以内に男性6割、女性8割が治癒 ※性格や気合は関係しない。
〔 リスク 〕吃音を隠そうとして人との関わりが億劫になる
〔 克服には 〕“話す意欲”を失わないことが重要。そのためには、本人の吃る勇気”と“周囲の理解と協力”が必要
〔 必要な配慮 〕話し方の指摘・アドバイスをしない、ことばの先取りをせずに待つ、叱責・真似・笑う・からかうことをしない(悪化を引き起こす)、「自分は気にしない、大丈夫」と伝える、書くことを容認する、面接・面談では時間に余裕を設けるetc.
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教育に携わる先生方は、からかいやいじめ予防の為に、早いうちから吃音についての正しい知識を子供達に伝えるようお願い致します。
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文:太田絢子/言語聴覚士
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