朴澤院長の部屋

Vol.08 幸せのホルモン“セロトニン”

幸せのホルモンが減少している!?

私たちの体は、様々なホルモンで調節されています。幸せのホルモンと言われるセロトニンをご存知でしょうか?セロトニンが脳内に十分あると、感情に左右されないよう心のバランスを整え、安らぎをもたらしてくれます。ストレスがあっても平常心を保ち、心身を安定させ、いやなことから頭を切り換えて、ストレスを上手に避ける事が可能になります。まさに幸せをもたらしてくれるホルモンです。

この様な大切な働きのセロトニンが欠乏してしまう生活があります。夜勤が多い等、昼夜逆転の生活リズムで、休日になると昼近くまで寝てしまう。デスクワークが主で、1日8時間以上労働のため、慢性ストレスがあり、仕事が忙しくスポーツはしていない。夜寝るまで携帯を手放せなかったり、インターネット中毒やゲームに熱中するなど夜更かしが多い。 一人で食事することが多く、ダイエットによる偏った食事をしている。この様な生活に思い当たる方はいませんか?この様な生活を続けるとセロトニンが欠乏してしまいます。女性の方が、男性の2倍セロトニンが欠乏するリスクが高いと言われています。セロトニンが不足すると、なかなか寝付けなかったり、朝、布団からなかなかでれなくなってしまいます。いやなことをいつまでもくよくよと悩み続けたり、すぐにイライラして、きれやすくなったり、ちょっとしたことで落ち込んでしまい、いわゆるうつ状態で、気力がわかなくなってしまいます。低体温、低血圧、急におなかが痛くなる、過敏性腸症候群、胸が苦しくなる、食欲が無い、疲れやすい、慢性疲労症候群、痛みに弱いなどの症状が出ることもあります。姿勢も悪く、年齢より老けて見られるようになります。

うつ病の患者様の脳にはセロトニンが減少していることがわかっています。神経は、分泌したセロトニンのうち、余分な分を再取り込みするリサイクルの仕組みを持っています。抗うつ剤は、このリサイクルを止めることで、脳内にセロトニンを増やしています。短期的には、いいですが、長期間飲むとリサイクルが止まることで徐々に神経からセロトニンが欠乏していきます。正常の人が抗うつ剤を長期に服用するとセロトニンが減少し、うつ病になってしまいます。

現代の生活習慣を見直しましょう

それでは、どうしたらいいのでしょう?薬に頼らないでも、生活を注意することでセロトニンを増やす事が可能です。リズミカルな運動(呼吸法、ウォーキング、よく噛む,ラジオ体操)、太陽を浴びる、早寝早起き、スキンシップなどの生活習慣はセロトニンの産生を増やしてくれます。運動開始5分でセロトニンが活性化し、20~30分でピークになります。そして運動の習慣を3ヶ月継続するとセロトニンの活性化が持続するようになります。セロトニンの原料のトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物を含む、大豆、乳製品、バナナ、アボガド、ナッツ、赤身の魚を十分に摂ると、セロトニンの産生が更に増えます。スムージーはとても、セロトニンにはいいですね。セロトニンが欠乏しやすい現代の生活習慣を見直して、幸せホルモンが増えるような毎日に変えていきましょう。

セロトニンを活性化させる“呼吸”

さて、セロトニンの他にも、脳の中で大切な働きをするホルモンがあります。ドーパミンとノルアドレナリンです。やる気のホルモンと言われるドーパミンは、喜びや興奮、報酬に反応して活性化され、意欲、モチベーションが高くなるホルモンです。お金、夢、希望、名誉、名声、快楽などに反応します。不足するとやる気が出ないなどの症状が出ますが、暴走すると欲望が抑えられなくなり、アルコール依存症、ギャンブル依存症、買い物依存症、インターネット依存症、ゲーム依存症などの依存症状が出てしまいます。一方、怒りのホルモンと呼ばれるノルアドレナリンは、ストレス、不安や恐怖に反応し、身の危険を感じると血圧が上がり、心臓がどきどきし、脳に緊張をもたらし集中力をアップし、危険に対応できるように調整します。不足すると集中力が欠如しますが、暴走すると攻撃的になり、動悸、息苦しさなどパニック障害、強迫性障害、潔癖症などの症状の原因となります。現代社会では、ドーパミン、ノルアドレナリンの暴走が起こりやすい環境に私たちはさらされていると言えます。セロトニンは、ドーパミン、ノルアドレナリン等の感情的な要素をコントロールし精神を安定させ、更に自律神経のバランスもコントロールしてくれます。

眠りのホルモン;メラトニンは、体温や脈拍、血圧を下げて,安らかに入眠させてくれ、寝ている間に体に有害な活性酸素を除去する作用があります。欠乏すると、寝付きが悪い、日中傾眠、免疫低下、肥満、肌の老化などの症状の原因になります。メラトニンは、暗くなると脳の松果体でセロトニンから作られますので、 セロトニンが増えると,メラトニンも増えます。

このように、セロトニンは私たちの体にとってとても大切なものであることがわかります。一方で、現代社会ではセロトニンが欠乏しがちな環境に私たちはさらされていることにも気づかされます。呼吸法や、ヨーガ、チベット体操を習得すると自律神経のバランスがとれ、幸せのホルモン;セロトニンが増えて、怒りのホルモン;ノルアドレナリン、快楽のホルモン;ドーパミンの暴走がコントロールされるとともに、眠りのホルモン;メラトニンが増えるようになります。呼吸法を1日5分以上、3ヶ月継続するとセロトニンの活性化が持続するようになり、ストレス社会を生き抜く、健全な心と体を獲得することができるでしょう。皆さん、今日からでもセロトニンを活性化する生活習慣を早速始めましょう。そして、三日坊主にならないよう頑張って下さい。

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